「神館(こうたつ)さん」第6号
御木曳体験記
令和8年6月7日(日)三重県神社庁鈴鹿支部の事業の一つとして、伊勢神宮・外宮の「御木曳行事(陸曳)」に特別神領民として参加させていただきました。神戸宗社からは、約30名の皆様とともに行ってきました。式年遷宮という言葉は知っていましたが、実際にその行事に参加するのは初めてのこと。伝統の重みに少し緊張しながらも、貴重な体験をしてきました。
当日の伊勢の街は、見渡す限りお揃いの白い法被を着た青森県から沖縄県まで全国から来た参加者で埋め尽くされていました。私たちが曳くのは、神様のお社に使われる巨大な御用材を載せた木製の車です。近くで見ると想像以上の大きさで、重量は6トンもあるそうで圧倒されてしまいました。「エンヤー!」という独特の掛け声と、響き渡る木遣りの唄に合わせて、何百人もの参加者と一緒に200メートルの極太の綱を引きます。6トンもある御用材を載せた木製の車が、「エンヤー!」の掛け声と共に全員の息がピタッと揃った瞬間に、ズズッと大きな車輪が動き出しました。あの時の一体感と、ゾクッとするような感動は今でも忘れられません。時間をかけて街を進み、途中では綱を上下に揺らしながら進み、足腰もかなりクタクタになります。それでも、地元神領民の方々が温かい声をかけてくれて温かさを肌で感じました。そして、いよいよ外宮の境内へ入ります。境内に入った瞬間、それまでの賑やかさから一転して、空気がヒヤッと澄んだように感じられ、心地よい疲労感と共に、これまでにない深い達成感に包まれました。
翌日は見事な筋肉痛になりましたが、1300年近く続く歴史のほんの一部に、自分も関わらせてもらえたのだなと思うと、しみじみとありがたい気持ちになります。日常では味わえない、特別で神聖な一日になりました。7年後には今回曳いた御用材が新しいお社になっているとのことなので、その日が来るのを待ち遠しく楽しみにしたいと思います。
神戸の夏、未来へつなぐ祈り ― 神戸宗社 令和の大改築 ―
日本の伝統文化の中でも特に力強く、躍動感あふれる祭、日本一やかましい祭、豪華な祭車が街中を練り歩き、鉦や太鼓が絶え間なく鳴り響きます。そのリズムは見る者の心を鷲掴みにし、祭に参加する人々と観客を一体化させます。各町、保存会でたいへんな苦労の末、見事に建て揃えた八台の祭車の迫力と絶え間なく鳴り響く鉦や太鼓、まさに日本の祭文化の頂点を感じさせます。桑名の石取祭を継承し、130周年を迎える神戸の石取祭、自分は祖父母宅がある南萱町で5歳の時から参加させて頂きました。その南萱町に自家を建て、個人的には今年で半世紀の石取祭を迎えます。
神戸の石取祭は、単なる夏祭りではありません。神戸宗社~神館飯野高市本多神社~の御神前に感謝を捧げ、先人から受け継がれてきた神戸の心を確かめる大切な祭りです。また、各町、保存会だけの石取祭ではなく、「神戸の石取祭」としまして、神戸の街中で盛り上げて頂けたらいいな、と願っています。これまでも協力して頂いていました商店会、発展会さん、近年では、KAMBE COFFEE STREETさん、キッチンカーさん、中部ケータリングさんにも盛り上げて頂いております。神戸の皆さんで由緒ある神戸宗社、神戸の石取祭を盛り上げていきましょう。そして子供たちに楽しさと共にしっかりつないでいきましょう。
昨年の水無月、ここ神戸宗社で御樋代木奉迎送祭が執り行われ、とても多くの人々が集いました。日本国民の大御祖神、天照大御神をお祀りする伊勢神宮と深く関係を持ち、幾世代にもわたり地域の人々の祈りとともに歩んできました。人生の節目に参拝し、家族の健康や子どもの成長を願い、祭りの日には町の繁栄を祈る。そのような日々の積み重ねが、今日の神戸の歴史と文化を築いてきました。しかし現在、社殿や授与所、社務所などに破損や雨漏りが見られるようになり、「令和の大改築」を計画しております。これは単に建物を新しくする事業ではありません。私たちの誇りである神戸の歴史と文化を、次の百年へ引き継ぐための大切な取り組みです。石取祭の賑わいも、神戸宗社という心の拠り所があってこそ受け継がれていきます。守り伝えてくださった神戸の宝を次の世代へ手渡していかなければなりません。
今年も石取祭の季節がやってきます。響き渡る鉦鼓の音に耳を傾けながら、神戸の町の未来について思いを巡らせていただければ幸いです。
神戸宗社がこれからも地域の心のよりどころとしてあり続けられるよう、皆さまの温かいご理解とご支援をお願い申し上げます。
祭りの灯を絶やさず、神戸の誇りを未来へ。その願いを皆さまとともに。
神戸石取祭祭事委員会 祭事長
高木 直樹
神戸宗社御造営事業
お陰様で、現在、約5200万円の奉賛金が集まっています。「毎月積み立てて、貯めてるから。」「毎年、ちょこっとずつしていくわ。」「同級生と相談するわ。」気にかけて頂き、心を注いで頂き、本当に感謝の念に堪えません。国内外社会情勢の厳しい中、見通しがなかなかもてないですが、皆様のご支援を賜りながら、皆様とともにつくりあげていきたいと思います。2000年間の先人の方々の祈りと願いの歴史の上に、次世代とずっとその先も神戸宗社が神戸町の皆様の心の拠り所であり続けますように。皆様には、重ねてのご寄付ご奉賛の程、何卒、宜しくお願い申し上げます。
御祭神(神々の紹介)
神戸宗社を形成する御社殿の一つ、「神館飯野髙市本多神社の御本殿」は、全二十二柱の神々をお祀りしております。お祀りしている神々の一覧はこちらです。
■主祭神(四柱)
天照皇大御神(あまてらすすめおおみかみ)〈神館神明社〉垂仁天皇の御代 創建
豊受皇大御神(とようけすめおおみかみ)〈飯野神社〉弘治3年(1557)合祀
高御産巣毘大神(たかむすひおおみかみ)〈高市神社〉弘治年間 合祀
本多忠統之命(ほんだただむねのみこと)〈本多神社〉昭和47年(1972)合祀
■配祀神(十八柱)
蛭子神(ひるこのかみ)
事代主神(ことしろぬしのかみ)
大国主神(おおくにぬしのかみ)
猿田彦神(さるたひこのかみ)
宇加之御魂神(うかのみたまのかみ)
大宮能売神(おおみやのめのかみ)
菅原道真(すがわらのみちざね)
速玉男神(はやたまおのかみ)
伊邪那美神(いざなみのかみ)
予母都事解男神(よもつことさかおのかみ)
大山咋神(おおやまくいのかみ)
市寸島比売神(いちきしまひめのかみ)
大年神(おおとしのかみ)
建速須佐之男(たけはやすさのおのかみ)
品陀和気神(ほんだわけのかみ)
天之児屋根命(あめのこやねのみこと)
木花佐久夜比売神(このはなさくやひめのかみ)
大山津見神(おおやまつみのかみ)
中でも、今回は天照皇大御神をご紹介いたします。
■天照皇大御神(あまてらすすめおおみかみ)
神館神明社 垂仁天皇の御代より鎮座。
日本神話における最高神であり、太陽を司る女神。高天原(たかまがはら)を統治し、皇室の祖神として伊勢神宮内宮に祀られています。
天岩戸(あまのいわと)に隠れた際、世界は闇に包まれましたが、八百万の神々の知恵により再び光を取り戻しました。
神戸宗社では、倭姫命が大御神の永遠の鎮座地を求めて巡幸された折、この地に暫く滞留された御宮所として、神館神明社に奉斎されています。皇大神宮との極めて深い御縁故を有する由緒ある御社です。
お知らせ
・「合祀紀念大祭・神戸石取祭り」 令和8年7月24日(金)~26日(日)
・「灯りのイベント」 令和8年8月30日(日)
・夏詣限定「石取御朱印」 第1弾 令和8年6月30日(火)~令和8年8月31日(月)
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