神鯉
鯉にまつわるお話は、日本神話である『日本書紀』に登場します。
神戸宗社にゆかりある倭姫命の兄、景行天皇(第十二代)の治世のことです。景行天皇が、美濃に行幸なされた折、美女を見そめて求婚をします。しかし、その彼女が恥じて隠れてしまったため、天皇は池に恋を放ち、見に来るのを待たれたというお話です。この時代より、すでに鯉が鑑賞のために飼育されていたことが分かります。この恋物語に関連して、鯉の名称由来を「恋」とする説もあるようです。
また、国魚である鯉は縁起物の象徴とされています。「鯉の滝登り」は、急流の滝を登りきる鯉が、登竜門をくぐり、天まで昇って竜になるおいうお話です。このことより、鯉は立身出世の象徴とされています。その他にも、健康、富、商売、恋愛、学問などさまざまないわれがあるようです。
皆様に愛でて頂く中で、少しでも安らぎや活力を感じて頂ければ幸いです。皆様のご多幸をお祈り申し上げます。